屋根には、水勾配を付ける事は当たり前です。平らに見える陸屋根等にも、必ず水勾配が付いています。
屋根に水勾配を付ける理由は、屋根に水を長い時間溜めずに早く流してあげる為です。
屋根の水勾配を付ける理由や考え方
屋根材の下地には、アスファルトルーフィング等の防水材を敷き込んであります。
しかし、長い時間屋根上で水が滞留する事で、水が余計な動きをしてしまい、屋根部分の弱い部分を探し当てて水を侵入させてしまう事があります。
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屋根の水はけの良い家は建物の寿命も延びる！
水というのは想像できない動きをする事があるので、勾配を付けて短い時間で水を屋根上から排除させる事を考えましょう。
水はけのいい家は、建物の耐久性と寿命を高めます。水が滞留する家は、建物の劣化を早くさせてしまいます。
屋根勾配の下限はどの位？
屋根勾配は、その材料の性質により下限が様々です。以下を参考にしてみましょう。
- 板金葺き：横葺きは3寸勾配以上（3寸以下は縦葺き）
- 瓦葺き：4寸勾配以上
- 瓦棒葺き：2.5寸勾配以上
- スレート葺き：5寸勾配以上
- わら・よしず葺き：5寸～9寸勾配
- 陸屋根：1分勾配以上（1／100以上）
以前の屋根は3寸以下の緩い屋根形状が一般的でしたが、近年は5寸勾配～かね勾配等の急勾配の建物も増えました。
急勾配の屋根と緩勾配の屋根のメリットデメリット
見た目では、屋根面積が多い急勾配屋根の方が良い感じがする方も居ると思います。 しかし、どちらもメリットとデメリットがあります。
急勾配屋根と緩勾配屋根とのメリットデメリットを、ご紹介します。
急勾配屋根
メリット
- 雨水が溜まりにくいので雨漏りの心配が不要
- 屋根面積が多くなるので重圧感のある建物になる
- 屋根裏の高さが高くなるのでスペースとして利用できる
デメリット
- 屋根面積が大きくなるので耐風性や地震力が高まる
- 施工価格が高くなる
- 新築やリフォームの際に屋根足場が必要となる
緩屋根勾配
メリット
- 風圧力が少なく地震力も強い
- 施工価格が安い
デメリット
- 雨水が屋根上に残りやすくなるので雨漏りやすが盛りの心配が発生する
- デザイン性が乏しい
- 小屋裏の高さが低いので暑い家になってしまう（小屋裏換気がしにくい）
どちらの屋根勾配も、一長一短です。メリットもデメリットも踏まえて、屋根勾配を決定しましょう。
